高市首相が首相公邸に引っ越した、というニュースを見て
「え、公邸ってあの“幽霊が出る”って噂の場所じゃなかった?」
と、ふと気になった人も多いのではないでしょうか。
首相公邸といえば、
・軍服姿の幽霊が出る
・夜中に軍靴の音が響く
・住むと短命政権になる
──など、なぜか“怖い話”がセットで語られがち。
でも実際のところ、
本当にお化けは出るの?
それとも、ただの都市伝説?
この記事では、
「首相公邸 お化け」と検索した人が気になる
✔ なぜそんな噂が生まれたのか
✔ 実際に幽霊は確認されているのか
✔ 歴代首相はこの話題をどう扱ってきたのか
このあたりを、深刻になりすぎず、サクッと整理していきます。
「日本史の教科書レベルの事故物件」なんて言われる理由、
ちょっと覗いてみましょう。
そもそも首相公邸ってどんなところ?

首相公邸は、その名の通り「首相が住むための住居」です。
ただし、今の首相公邸は最初から住居として建てられた建物ではありません。
もともとは「首相官邸」として使われていた建物で、
政治の中枢そのものだった場所。
現在の官邸が完成したあと、旧官邸が「首相公邸」として使われるようになりました。
つまり、
✔ 国家の重要決定が行われ
✔ 歴史的事件も起き
✔ そのまま“住む場所”になった
という、なかなか珍しい経歴の建物なんです。
この「歴史が濃すぎる」ところが、
後に幽霊やお化けの噂につながっていきます。
なぜ「首相公邸はお化けが出る」と言われるのか
結論から言うと、
首相公邸に幽霊が出ると公式に認められたことは一度もありません。
それでも噂が消えない理由はシンプルで、
「日本近代史でもトップクラスに物騒な事件の現場だから」。
ネットや怪談で語られる
・軍服姿の幽霊
・夜中の足音
・正体不明の気配
これらはすべて、
ある2つの大事件を土台にした都市伝説です。
幽霊伝説の元になった2つの大事件
五・一五事件(1932年)
1932年、
当時の首相・犬養毅が、
現在の首相公邸(当時は官邸)で暗殺されました。
日本の民主政治が大きく揺らいだ事件で、
「首相が官邸で命を落とした」という事実は、
この場所に強烈なイメージを残します。
二・二六事件(1936年)
さらに追い打ちをかけたのが、二・二六事件。
青年将校らがクーデターを起こし、
岡田啓介首相を狙って官邸を襲撃。
このとき、首相秘書官や護衛らが公邸内で殺害されました。
玄関には今も弾痕が残っているとされ、
この「血塗られた政治史」が、
「ここ、幽霊出てもおかしくなくない?」
という噂の土台になっていきます。
どんな幽霊が出ると言われているのか?
首相公邸の幽霊話で、よく出てくるのはだいたいこの2パターンです。
- 軍服姿の幽霊を見た
- 深夜に軍靴の音が響く
どちらも、五・一五事件や二・二六事件と結びつけて語られる定番ネタ。
「中庭で軍服姿の人影を見た」
「誰もいないのに足音だけが聞こえた」
といった話が、
歴代首相やその家族、関係者のエピソードとして紹介されることがあります。
ただし重要なのは、
これらは正式な記録や一次証言が残っているわけではないという点。
あくまで
「そう言われている」
「そう聞いた人がいる」
という、怪談の域を出ない話です。
幽霊の正体は誰?ツッコミどころだらけの説
噂話が広がる中で、
「じゃあその幽霊って誰なの?」という話も出てきます。
よくある説は、
- 五・一五事件や二・二六事件の犠牲者の霊
- 二・二六事件を起こした青年将校の霊
- 戦争や空襲による怨念
……なのですが、
実はここ、かなり矛盾だらけ。
被害者の霊なのか、
処刑された加害者側の霊なのか、
話によって全然違います。
このあたりも、
「後付けでそれっぽい説明が増えていった都市伝説あるある」
と言えそうです。
国会でも聞かれた?政府の公式な答え
この幽霊話、
実は国会でも一度、正式に質問されています。
民主党の加賀谷健議員が、
「二・二六事件などの幽霊が出るという噂は事実か?」
と質問主意書を提出。
これに対する政府の答弁は、
「承知していない」。
否定もせず、肯定もせず。
かなり歯切れの悪い回答です。
なぜかというと、
- 「いる」と言えば宗教的・政治的にややこしい
- 「いない」と言い切ると、話題として夢がない
結果として、
首相公邸の幽霊話は
半分ネタ、半分スルー
という扱いが、ずっと続いています。
歴代首相は「公邸の幽霊」をどう扱ってきた?
首相公邸の幽霊話、
実は多くの首相が本気で怖がるというより、半分ネタとして扱ってきました。
有名なのが、佐藤栄作元首相。
五・一五事件や二・二六事件を気にして、
神主を呼んでお祓いをし、さらに番犬まで飼った――
という話が、怪談として語り継がれています。
麻生太郎元首相については、
テレビ番組で
「夜の総理公邸でオバケに遭遇し、『麻生太郎です』と挨拶した」
というテロップが出たことも。
もちろん真偽不明ですが、完全に“笑い話”枠です。
岸田文雄元首相も、
「幽霊は見た?」と聞かれて
「今のところ、まだ見ておりません」
とコメント。
噂を承知した上で、うまくかわしています。
石破・高市両首相(報道上)も、
「オバケのQ太郎世代なので恐れない」
と、都市伝説前提の軽いやり取りにとどめています。
なぜ公邸に住まない首相が多かったのか
「幽霊が出るから住まなかった」
……と思われがちですが、理由はもっと現実的です。
まず大きいのが、生活のしやすさ。
安倍晋三元首相や菅義偉元首相は、
就任後も長期間、公邸に入居せず、
自宅や議員宿舎から通勤を続けました。
理由として挙げられていたのは、
- 慣れた住環境のほうが落ち着く
- 公邸は寒い・設備が古い
- 体調管理がしづらい
といったもの。
また、
「公邸に入ると短命政権になる」
という不吉なジンクスも根強く、
岸田元首相の入居時にも、ネットでは憶測が飛び交いました。
結果として、
幽霊よりも
現実的な不便さ+ジンクス
が、入居をためらわせてきたと言えそうです。
結局、首相公邸にお化けは出るのか?
結論をまとめると、こうなります。
- 首相公邸に幽霊が出るという確かな証拠はない
- 噂の正体は、五・一五事件と二・二六事件という重い歴史
- 怪談・都市伝説として語られてきただけ
首相公邸は、
「日本史の教科書に載るレベルの事故物件」
と表現されることもありますが、
それは歴史的事実の重さを、少し大げさに言い換えたもの。
だからこそ、
政府も首相も、
完全否定も肯定もしない
“ほどよく笑い話”の距離感を保ってきたのでしょう。
まとめ
高市首相の公邸入居をきっかけに、
あらためて注目された「首相公邸のお化け話」。
ですが実際には、
幽霊が出ると確認された事実はなく、
その正体は日本近代政治史が生んだ都市伝説です。
怖がるというより、
「そんな噂もあるんだな」
と、日本史の裏話として眺めるくらいが、
ちょうどいい距離感かもしれません。
公邸は、
幽霊よりも“歴史の重み”が住み着いている場所。
そう考えると、少し見え方が変わってきますね。







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