「なぜ、ここまで反対されているのに?」
aespaのNHK紅白歌合戦出場をめぐり、
出場停止を求める署名が10万件以上集まっています。
それでもNHKは
「出場予定に変更はありません」
と、方針を変えていません。
原爆を想起させるライトの投稿。
被爆国・日本。
しかも終戦80年という節目の年。
反発が起きることは、正直わかっていたはずです。
それでもなぜ、NHKはaespaの紅白出場を継続するのでしょうか。
「視聴者の声は無視されているの?」
「署名って意味ないの?」
「過去にも似た炎上はあったのに、なぜ今回は違う?」
この記事では、
NHKがaespa出場を取り下げなかった理由を、
署名の動き・NHKの説明・過去事例との違いから整理していきます。
感情論だけで終わらせず、
「なぜそう判断されたのか」を知りたい人向けの記事です。
なぜaespaの紅白出場がここまで批判されているのか

1-1 問題となった「きのこ雲ライト」投稿とは
批判の発端となっているのは、
aespaの中国人メンバー・ニンニンの過去のSNS投稿です。
2022年ごろ、ニンニンはファン向けアプリに
「かわいいライトを買った」
というコメントとともに、
原爆のきのこ雲を連想させる形状のランプの写真を投稿したとされています。

この投稿自体は当時、日本で大きな問題にはなっていませんでした。
しかし、2025年にaespaの紅白初出場が発表されると、
その画像が再び掘り起こされ、SNSで急速に拡散します。
「これは原爆を想起させる」
「被爆国に対して無神経すぎる」
そう受け取った人たちから、強い批判の声が上がりました。
1-2 なぜ日本で“再炎上”したのか
炎上が再燃した最大の理由は、
紅白歌合戦という番組の性質にあります。
紅白は単なる音楽番組ではなく、
「日本を代表する公共的な年末番組」
というイメージが強い存在です。
そこに、原爆を連想させる表現が問題視されたメンバーが出演する。
この組み合わせが、多くの人に違和感を与えました。
さらに、
日本は世界で唯一の被爆国であり、
原爆に関する表現は、今も非常にセンシティブなテーマです。
「悪意があったかどうか」以前に、
配慮が欠けていたのではないか
そう感じた人が少なくありませんでした。
出場停止を求める署名が急拡大した背景
2-1 Change.org署名の内容と主張
批判の広がりとともに立ち上がったのが、
Change.orgでのオンライン署名
「aespaの紅白出場停止を求めます」です。
署名文では、紅白歌合戦を
「日本を代表する公共放送の番組」
と位置づけたうえで、
- 原爆を想起させるライトを「かわいい」と投稿した人物が出演するのは不適切
- 被爆者や遺族の感情を踏みにじる行為ではないか
- NHKにはより高い倫理的配慮が求められる
といった主張が展開されていました。
この訴えに、多くの人が共感し、
署名は短期間で数万件規模へと拡大。
最終的には10万件を超えたとも報じられています。
2-2 なぜこれほど多くの賛同が集まったのか
署名がここまで急速に広がった背景には、
いくつかの要因が重なっています。
ひとつは、
BTSの「原爆Tシャツ」騒動など、
過去のK-POPと原爆表現をめぐる炎上が、
多くの人の記憶に残っていたことです。
「また同じ問題が繰り返されているのではないか」
そんな感情が、今回の件に重なりました。
さらに、2025年は
終戦・原爆投下から80年という節目の年でもあります。
例年以上に、
戦争や歴史への表現に敏感になっている時期だったことも、
反発の強さを後押ししたと考えられます。
単なる“K-POP批判”ではなく、
歴史認識や公共性への不安が、
署名という形で噴き出した──
それが今回の大きな特徴と言えるでしょう。
それでもNHKがaespaを出場させる理由
3-1 NHKが示している公式見解
反対署名が10万件を超える中でも、
NHKは一貫して
「aespaは予定どおり紅白に出場する」
という姿勢を崩していません。
NHKの幹部は、会見や国会質疑などで、
- 問題となっている過去の投稿は把握している
- しかし、現時点で紅白出場に支障があるとは考えていない
という趣旨の説明をしています。
つまりNHKは、
「問題が指摘されていること」自体は認識しているものの、
出場を取り消すほどの事案ではない
という判断を下している、ということになります。
3-2 aespa側との確認内容とNHKの判断
NHKが出場継続を決めた大きな理由のひとつが、
aespa側からの説明を受けていることです。
NHKは、aespaの所属事務所と連絡を取り、
ニンニンの過去投稿について、
- 原爆を揶揄した意図はなかった
- 特定の国や被爆体験を侮辱する目的ではない
という説明を受けたとしています。
これを踏まえ、NHKメディア総局長は、
「単なる過去の1件の投稿だけで、
出演をキャンセルする根拠にはならない」
と整理しました。
NHKとしては、
意図的な差別や政治的メッセージではない
という点を重視し、
紅白出場に問題はないと判断した形です。
署名12万件でも判断が変わらない理由
4-1 「署名は無視された」のか?
SNSでは、
「これだけ署名が集まっても無視するのか」
「NHKは視聴者の声を軽視している」
という批判も多く見られます。
しかしNHK側は、
署名について
- 郵送やメールで受け取っている
- 受領を拒否した事実はない
と説明しています。
つまり、
存在自体を無視しているわけではない
という立場です。
ただし、署名を受け取ったからといって、
番組内容を必ず変更する義務が生じるわけではありません。
4-2 公共放送としての裁量と紅白の性質
紅白歌合戦は、
視聴者投票や応募で出演者が決まる番組ではなく、
NHK側が選考する「招待制」の番組です。
選考基準は、
その年の音楽活動、人気、話題性などを総合的に判断したものとされ、
最終決定権は番組側にあります。
NHKは、
視聴者の意見を参考にしつつも、
最終判断は番組制作の裁量に委ねられる
という姿勢を崩していません。
そのため、
「署名が多い=即出場取消」
という判断には至らなかった、というわけです。
4-3 なぜ“前例”を作らなかったのか
もし今回、
署名の多さだけを理由に出場を取り消した場合、
- 過去の発言や投稿が、後からいくらでも問題化できてしまう
- 世論の圧力で出演者が左右される前例になる
こうした懸念も、
NHK側にはあったと考えられます。
NHKは、
「問題の有無」ではなく、
「出場取消に足るかどうか」
という線引きを行った可能性が高いです。
結果として、
多くの反発があることを承知のうえで、
aespaの紅白出場を継続する判断を選んだ──
それが現在の状況と言えるでしょう。
過去の紅白トラブルとの違いは何だったのか
5-1 星野源楽曲変更との比較
「過去には視聴者の声で変更した例もあるのに、なぜ今回は違うのか」
そう感じた人も多いはずです。
実際、2024年の紅白では、
星野源さんの楽曲演出をめぐり賛否が起き、
結果的に内容が調整されたケースがありました。
しかしNHK側は、
今回のaespaの件とは性質が異なると整理しています。
星野源さんのケースは、
紅白当日の演出や表現そのものに対する懸念であり、
番組制作の段階で修正が可能なものでした。
一方、aespaの場合は、
紅白とは直接関係のない
数年前の個人投稿が問題視されています。
NHKとしては、
「番組内の表現調整」と
「出演者そのものの排除」は
別次元の判断だと線を引いた形です。
5-2 NHKが「取り消さない」と決めたポイント
NHKが重視したとみられるのは、次の点です。
- 問題の投稿が紅白出演とは直接関係しない
- 意図的な原爆揶揄ではないという説明がある
- 事前に選考を終え、正式に出場を決定している
これらを踏まえ、
出場取消に踏み切るだけの決定打はない
と判断したと考えられます。
「NHKは視聴者を無視している」のか?
6-1 批判側の主張
出場継続を受けて、
「公共放送として配慮が足りない」
「被爆国の感情を軽視している」
という批判が噴き出しました。
特に多いのが、
「なぜ日本人の感情より、海外アーティストを優先するのか」
という声です。
紅白という番組の象徴性を考えると、
こうした感情が出てくるのは、決して不自然ではありません。
6-2 擁護する意見も確かに存在する
一方で、aespaやNHKの判断を擁護する声もあります。
- 悪意があったわけではない
- 何年も前の投稿を理由に排除するのは行き過ぎ
- 表現の受け取り方は国や文化で異なる
また、
「署名が多いから出演を取り消す」
という前例を作ること自体に、
強い違和感を示す人も少なくありません。
ここには、
感情への配慮と
表現の自由・公平性
という、簡単には折り合わない価値観の衝突があります。
なぜ今、この問題がここまで大きくなったのか
今回の炎上は、
単にaespaの投稿だけが原因ではありません。
- 終戦・原爆投下から80年という節目
- 過去のK-POP炎上事例の蓄積
- SNSによる「過去発言の再審判」
これらが重なり、
一気に火がついたと見るのが自然です。
特にSNS時代では、
数年前の投稿でも、
状況次第で再評価・再炎上します。
紅白という舞台が、
その「再審判の場」になってしまったとも言えるでしょう。
まとめ|NHKがaespa出場を継続した理由を整理すると
aespaの紅白出場をめぐる騒動は、
「どちらが正しいか」だけでは語れません。
NHKは、
- 問題の存在自体は認識している
- しかし、出場取消に足る根拠はない
- 署名は参考にするが、最終判断は番組側が行う
という立場を取っています。
一方で、
視聴者側が感じた
「配慮が足りないのではないか」
という違和感も、決して軽いものではありません。
今回の件は、
公共放送とは何か
国際的アーティストをどう扱うのか
という問いを、改めて突きつけた事例だと言えるでしょう。
紅白当日、
この判断がどのように受け止められるのか。
その反応も含めて、
この問題はまだ終わっていないのかもしれません。







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